映画『湯を沸かすほどの熱い愛』本当に湯を沸かしちゃったんかい!(ネタバレあり)
御機嫌よう。
今日は最近観た映画の話。ずっとなんとなく観てみたかった映画、『湯を沸かすほどの熱い愛』を観賞。予告も何も見たことはなかったんだけど、この「湯を沸かすほどの熱い愛」って赤い字で書かれているのと、宮沢りえさんの清々しい笑顔が印象的でずっと観たかった作品。
色んな意味で衝撃。結構気に入りました。オススメです。
では以下、ネタバレ含む感想です。興味がある方は是非、観てから読んでくださいませ。
↑私はてっきり、この映画は宮沢りえさんとオダギリジョーさんの「湯を沸かすほど熱い愛」を描いた作品だと思ってました。燃え上がるような恋愛映画ね。全然違った。
死にゆく母、強くてひたむき
色んなところに子供作って、ぶらぶらしている父、なぜか憎めない
いじめに遭っている娘、思いやりがって、どこか母と似ていて直向き
母に捨てられた鮎子、小さいのにすごい丁寧で礼儀正しい
そんなはちゃめちゃな登場人物たちが繰り広げる世界観に、泣くものかと思いつつ涙してしまった。ここに登場する女たちは、みんな生みの母から捨てられたり、先に死なれたりしている。宮沢りえさん演じる双葉が、血の繋がりを持たない子供達を、「自分の子供」として愛し育てあげられる彼女の力量は、彼女が母親に捨てられた経験があるからこそなし得ているものなのかもしれない。
彼女が亡くなった後のお葬式のシーンも面白い。夫婦が経営していた銭湯で葬式を行う。浴槽の中にカラフルな花と共に安置されている双葉。それがすごく綺麗な絵だった。
霊柩車もおそらくレンタルしたもの。そして最後、おそらく母の遺体を燃やして、それで銭湯の御湯を沸かしている。「あったかいね」と嬉しそうな鮎子。
これが気持ち悪い!法律違反だ!思う人も多いのかもしれないが、私はええやん!と思った。
私も母の遺体を燃やして、温かいお風呂に入りたい!(文字に起こしてみると狂気じみているが)だってそのまま燃やしてしまうなんて勿体ないでしょう。昔子供の頃は死んだら、チーターにでも食べられて、ライオンキングの世界のように、土となり、草となりたいと思っていた。
言葉に出来ない世界観に魅せられた作品でした。
宮沢りえさんの手の感じとか、薄っぺらい感じとか、自分の母親と重ね合わせて観てしまった。
今日はここまで。バーイ