人種差別的な上司に反論できますか?差別やステレオタイプ是正のために個人が出来ることを考えてみる。
ご機嫌よう。
人種差別やステレオタイプについて考えてみたい。
米国留学中は、ラティーノ(ラテンアメリカ諸国から移住した人や、それらの国々になんらかのルーツがある人々。人により定義は異なる。)へ向けられる人種差別や、ステレオタイプに関する研究をしてきた。
強い悪意が込められた人種差別でも、無意識のうちに内包してしまっているステレオタイプも、どちらも同じように、それらを向けられる人には重くのしかかる。
どうやって固定概念やステレオタイプ、もしくは人種差別をなくすことが出来るのだろうか。
個人的には、日々自身が無意識のうちに享受しているステレオタイプなどを、意識的に認識していくことが重要だと思う。
次のステップとして世の中に存在するステレオタイプや人種差別に気が付いた人はそれを、しばし指摘していく必要があるだろう。
その方法は結構難しいかもしれない。
社会的に認められないような発言する人を目の前にして、「それは間違っている」と指摘することは容易なことではない。
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先週(ブログを放置していたので結構前の話になります)、久しぶりにインターン先へ行った。留学から帰ってきたこともあり、昼食時は上司の方々が色々な質問をしてきた。海外関連の話もチラホラ。
一見、当たり障りのないような食べ物の話をしていた時、ある方が
「外人って毎日同じもの食べてても平気なんだよね」
と笑いながら言い放った。それに頷く、上司たち。加えて、
「こんなに世界各国の食べ物がレストランで食べられる国は日本くらいだよね」
とコメントする人も。まず、上司の言葉に驚き、そんな風に考える人がいるんだと思っていたらもう次の話題に移っていた。
私は、あの時何をするべきだったのだろうか。勿論、毎日同じ物を食べている人もいるだろう。けど、日本にもそういう人いますよね。しかも、外国といっても200か国近く国ありますよね。恐るべし一般化だと思いました。
しかも外人って…。せめて外国人と言いましょうか?最近は外国人という言葉にも違和感を抱くようになってきましたが。
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その会話に参加していた10人程度の人々は、その上司のアイディアに同意した。反論しなかった私もその一員である。
では、逆に上司に向かって
「いや、それは違うと思います。」
と真っ向からステレオタイプを批判する必要があったのだろうか。恐らく、そのような発言をしても所詮、「海外かぶれの人間」なんて枠組みでとらえられて終わりだろう。
ステレオタイプや差別是正のために、居心地の悪さが伴うことは必須なのだろうか。
価値観と価値観が衝突するわけだから、多少の居心地の悪さが伴うことは避けられないだろう。
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まだどのように、自分が積極的にステレオタイプや差別を是正していくか、その方法はわからない。最近は社会心理学の本を読んだりして、差別やステレオタイプについて学んだりしている。
「差別是正」
そんな大げさに言わなくても、まずは単純に相手の誤解を解いたり、正しい情報を共有することが出来るのだろうか。
今のところ、信頼性と共通点が重要なのではないかと思っている。
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まず、信頼関係がないと、相手も話をちゃんと聞いてくれないだろう。要するに、普段から信頼関係が築かれている場合、ステレオタイプや差別的な発言をちょこっと指摘されると、一度自分の発言を振り返るだろう。
あれ…指摘されちゃった。何が悪かったんだろうと。
例えば、とても好きな人に、何か指摘された場合
その部分を直したいと思いませんか?直したいと思わずとも、とりあえず何かを考えるはず。すなわち、感情的にとっさに反抗することはあまりない。
全く同じ内容を指摘されたとしても、もし指摘してきた相手に信頼を寄せていなかったり場合、
うるさい 生意気
そんな感情を抱かれて終わるような気がする。
勿論、理論的に正しいことがそのまま世間から認められれば、それほど素晴らしいことはない。けれども実際にそういうことは稀な気がする。
そうであったら、信頼関係を築きつつ、一枚上手な行動が出来れば重要なことも、
話にくいことも聞いてもらえるのではないだろうか。
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共通点というのは、今後詳しく書いていきたいテーマ。
米国でフィールドワークをしている最中に、差別を受けないために、差別してくる人に対して何かしらの共通点を開示するようにしていると話す人に多く出会った。
確かに、社会心理学的にも人は共通している人やグループに対して愛着を見出しやすいらしい。
この共通点というのが直接差別やステレオタイプ是正のためのテクニックに使えるかはまだ分からない。
けれども、そのような発言をする人がいた場合
「確かにそう考えられますよね…私もそう感じてしまったこともありました。でも!」
っていうと、相手の理解や共感を獲得しやすいのかな。
勿論、意図的に差別的な発言をする人に向かってへりくだったり、共感を使った説得を行うことはあまり効果的ではないでしょう。
あくまで、日常生活の中で無意識にそのような言動に加担してしまっている人に対してこのようなテクニックは使えるのかもしれない。
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こんなことを書いておきながら、大抵の場合はステレオタイプや差別的な発言を見逃してしまいがちだ。少しずつ自分の生活から見直していこう。
ご機嫌よう。